送金依頼書の件

内藤様

 

いつも大変お世話になっております。

会社でどうしようもなく眠いことがあると、架空のメールを書いて何とか気を紛らわそうとすることがあります。

何を隠そう今がそうだ。内藤様なんて取引先はいないのだ。親友の名前を借りているだけだ。

もし不意に後ろから誰かが声をかけてきても言いように、一応メールの体裁をつけているのだ。

私は海外の会社で日本語を解さない同僚と働いているので、少々このメールを見られたところで問題は無いのだ。

 

まあそれはそうと、問題なのは今非常に眠いことだ。現在時刻は午後25分。昼食後のコーヒーは既に2杯飲んだ。しかし2杯のコーヒーに含まれるカフェインなど私の強大な眠気の前では、象に立ち向かう蟻のようなものだ。もしくは嵐の海を行く小船のようなものだ。これはちょっと違うか。

大体眠くなるのは資料作成等の単調な仕事中や、自分が発言することの無いような退屈な会議中だ。(今は資料作成中で眠い)

いつも想像するのだが、デスクの横や会議室の脇に布団をあらかじめ敷いておいて、とてつもなく強力な睡魔が襲い掛かってきたとき、すぐにその布団にもぐりこんで眠りに落ちることができたらどんなに幸せだろうと思う(これはいつか偉くなったらやろう)。

もしくはこの強力な眠気をどこか体の一部にためておいて、夜ベッドに入った後で一度に開放して、ストンと眠りに落ちることが出来たらいいのにと思う。

 

ここまで書いて眠くなくなった。